2024年5/13昼席「新開地喜楽館」
約1週間ぶりですか、新開地喜楽館にやってきました。今回のお目当ては桂二葉と色物の女と男が出演するので足を運んだ訳なんですが。メディアの方でもそれぞれピンで活躍しているイメージの方が強いんですが、それにしても定席の寄席で吉本興業所属の漫才が観れるというのも非常に貴重な気が?この日の公演内容はこちら。
笑福亭笑有「桃太郎」
桂雪鹿「看板の一」
桂鞠輔「道具屋」
女と男「漫才」
桂枝三郎「上燗屋」
ーー仲入りーー
桂三ノ助「寿限無」
桂二葉「青菜」
笑福亭鶴笑「時ゴジラ」
最初に登場してきたのは笑福亭笑有。枕は自身の名前の"笑有"から"醤油"じゃないですよと。これを学校寄席で小学生相手に言うと大ウケだそうなんですが、大ウケだったので醤油でひと笑い起きた後、「ソースじゃないですよ」と言ったら大ウケだった小学生が波が引く様な感じになってしまったそうです。この後中学校での学校寄席で司会の先生方が色んなコメントを残すんですが、なかなかきついコメントを残す先生もいたそうで。この後に「桃太郎」の噺をしたんですが、こないだ観た桂りょうばと噺の構成力の差とでも書けばいいのでしょうか?そういうものを感じてしまいました。

2番目に登場してきたのは桂雪鹿。枕は最初、スマートフォンのマナーモードでのバイブのモノマネをしていたんですが非常に上手い!!どうやら学生時代からやっていたそうで。落語家になる前は小学校の先生をやっていた事を話した後、そこから落語家になったので「親戚から見ると私は落伍者」という事を言った後に、小学校の男子はじゃんけんがめちゃめちゃ大好きだと。すぐにじゃんけんを吹っかけてくると。1番真剣なのは給食での鳥の唐揚げが余った時にやるじゃんけん。真剣にやる時はじゃんけんする前にある儀式をやるんですが、それは昔からあったものを今でもやっていると言ってジェスチャーをしていたんですが、確かにそれ私も小学生の時にやっていたなと。そんな枕の後に「看板の一」をやったんですが、枕から噺に入っていくのが非常にスムーズだったというか綺麗だったなと。

3番目に登場してきたのは桂鞠輔。名前だけみたら男性の噺家さんだと思っていたら、登場してきたら女性だったのでびっくりしてしまったんですが。枕は二児の母親だという事を言った後に、毎日が忙しすぎてなかなか自分の時間を持てないと言った後に、ようやく最近自分の時間を持つ事が出来る様になったので、元々の趣味だった蝶つがいを眺めるというのを再開した後に「道具屋」の噺になったんですが、老齢で露店を開く事が出来なくなってしまった店主に代わって、神社で露店を開いて店を開く訳なんですが、滑稽な商品ばっかりでなかなか購入してくれない噺なんですが。個人的には最後のオチが非常に綺麗だなと思いました。

4番目に登場したのは、お目当てだった女と男。掴みで和田ちゃん市川君の顔の大きさを指摘した後に、市川君が自分の体型のいびつさを嘆いた後、市川君には2人のお子さんがいるという事を言った後に、今話題のロサンゼルスドジャース大谷翔平さんの元マネージャーの名前で和田ちゃんがボケた後に、ラストは和田ちゃんが私も結婚したいという事で結婚式のコントが始まるんですが、それにしても喜楽館の客層に合わせた形になのか!?ベタベタな漫才でもあったし、往年のドツキ漫才を彷彿とさせる展開もあったんですが、非常に面白かったなと。

5番目に登場してきたのは桂枝三郎。枕はここでもロサンゼルスドジャースのあの方の話題をした後に、新開地には阪急電車で来ている、阪神電車は好きではないと言った後に噺は「上燗屋」だったんですが、名前から見て桂文枝のお弟子さんですよね!?創作じゃなくて古典なんだ!!と思ったんですが、それ以上に落語が非常に老練で味があるなと思いました。

仲入り後登場してきたのは桂三ノ助。枕は喜楽館の館長補佐をしていると。喜楽館の館長は商店街の方なので私が色々と補佐していると。支配人は別にいるんですがと言った後に、開場した時いつも呼び込みをしているんですが、誰1人気づいてくれない。今まで3、4回あっただけだそうで。今日お客さんにカメラで撮ってと言われたので、一緒に撮る物だと思っていたら、ちょうど桂二葉がやってきたので桂二葉と一緒に撮るための撮影係をしたと。この後、桂三ノ助は喜楽館から自転車で10分の所に住んでいるそうで。私の自転車にいたずらしないでと言った後に、名前をつけるのは難しいと。私の名前も師匠の桂文枝(その当時は三枝)につけてもらったんですが、"笑いで人の心を助けるために"という思いでつけたのかな?と思って師匠に名前の由来を聞いたら"顔がすけべそうだったから"で名前がついたそうで。噺に入る前に先程の桂枝三郎桂文枝一門なんですが、その文枝一門が古典をやりますと言った後に「寿限無」をやったんですが、生まれてきた子供に対して演技の良い名前をつけていったら非常に長い名前になってしまったという噺なんですが、古典落語なんですが現代的な要素がいっぱい入っているなと。名前の所で"早出ろ、二葉"を入れているし。古典落語の中に創作落語を織り交ぜた形とでも書けばいいのでしょうか?そんな印象を受けました。

7番目に登場してきたのは桂二葉。枕は先ほどの桂三ノ助の噺でネタにされた事に対して「嫌やわ〜、嫌いやわ〜、館長補佐。自転車にいたずらしてから帰ろ」と言った後に、「青菜」に入っていったんですが、植木屋が仕事が終わった後に依頼先から晩酌のお礼をされたんですが、その時に飲みの締めに「青菜」を提供しようとした所、あいにくなかったのでそこのご主人と女房が隠語で会話している様子に感銘を受けた植木屋が、自分の家に帰った後それをやりたくて自分の女房に教えて実践させ、長屋の友人に自分の家に越させて晩酌の接待をするんですが。序盤をじっくり噺を聞かせて後半を笑いで回収する展開だったんですが、後半の桂二葉のツッコミが非常に良くて爆笑してしまいました。

大トリは桂鶴笑。枕は徹夜で作った観光地にある様な顔出しパネルで桂二葉の物を作って、それを自身の顔にはめた後、笑えばDNAが活性化されるだったかな?そんな事を言った後に、私は笑福亭松鶴の弟子と言った後に笑福亭松鶴の色んなエピソードを話したので「癇癪」かな?と思ったら、そこから「時うどん」じゃないですか!!それにしても笑福亭鶴笑のうどんをすする姿はとてもリアルというか、大袈裟というかそこが面白い!!で、最初の部分は古典落語の様式で、後半部分は現代に置き換えたんですが、そこでちょうどテレビでやっていた「ゴジラ」を見ているシーンがあるんですが、そこの部分が噺だけでは伝わりにくいと思ったのか、事前に用意した小道具で「ゴジラ」を表現しているんですが、落語というフォーマットからも外れているし、コントいうフォーマットに当てはめても凄くシュールな様な!?最後強引に「時うどん」のオチに戻ったなと。

お目当てだった女と男だったんですが面白かったです!!南海キャンディーズを彷彿とさせる様なシュールな感じの事をやってくるイメージがあったんですが、客層を意識したか?の様なネタだった様に思いました。あとですね、1年程喜楽館と繁昌亭の番組表をチェックして思った事が、ここ3ヶ月程くらいから喜楽館の方の色物枠に吉本興業所属の芸人さんがラインナップされてきたなと。女と男以外ではしましまんず、シンクタンク、ちゃらんぽらん富好がラインナップされているんですが、理由の1つとして"兵庫県、もしくは神戸に吉本興業の常設の劇場を持っていないから"なんだろうなと。もしかしたら"色物枠で吉本興業所属の漫才師が観れる"というのが喜楽館の今後の売りになるかもしれないですね。それ以上に吉本興業の中堅の漫才師が活躍できる劇場が大阪にはないし、思っている以上に溢れている気が?もう1つのお目当てだった桂二葉は噺をじっくりと聞かせてから笑いをしっかりと回収していったなと。一度独演会に行ってみたいという気持ちもあるし、もうちょっと寄席で魅力に取り憑かれてから独演会に足を運びたい気持ちも?あとは桂枝三郎の老練な噺が印象に残ったんですが、1番印象に残ったのは笑福亭鶴笑の落語でした。ベテランがあんな落語するのね!!と。フレームから大きく外れた落語というかコントいうか、色んな意味で"凄い!!"としか言いようのない芸でした。実はこの後繁昌亭の夜席に行く予定だったんですが、あんな落語観た後じゃ行く気にならない、頭に何も残らない気がしたのでこの日はここでピリオドを打つ決心をしてしまいました。最後にこれが立川談志が生前言っていた"イリュージョン"なんでしょうか!?

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